2012年 03月 14日
気が付いたら私も小唄を習って50年以上になりました。ことのはじめは先輩から強引に連れて行かれ 入門したのですが、当時も今も変わらないのはお師匠さんから弟子が一人づつ習うので 一緒に数人が習うということはありません。入門当時はテープレコーダーがない時代でしたから 稽古日に行書体で書かれた本を見ながらお師匠さんが弾き語り(歌い)の後について本を見つつ 後について唄って覚えるという旧式なものでした。今様に云えば超アナログですね。 今は便利なテープやCD等があって自習するのにも都合よくなりましたが三味線は昔通りです。 三味線も唄も両方習う方もありましたが私は唄だけを、お師匠さんの唄を聞きつつ習いました。 三味線も譜がなくて全部暗譜で教えていただきましたが、お師匠さんは全くなにも見ずに (歌詞も暗記していたのでしょう)お稽古してくれたのです。今から思うと大したものだと思います。 私は三味線を習いませんので分かりませんが今は譜に頼って弾いています。 昔のように暗譜している人が少なくなっています。これは残念なことです。 調子には本調子・二上がり・三下がり等がありまして三味線ですから糸は三本しかないので糸でその都度 調子を合わせます。小唄はバチを使わず爪弾きで端唄はバチを使いますから小唄か端唄か見分けられます。 本来小唄は小部屋で親しい人たちで楽しんでいたものでしたが今は劇場の舞台で発表会も多くなりました。 文字通り短い文句で粋や乙の雰囲気を盛り込むものだと私は解釈しておりますから1曲2分ほどのものが 中心になっていますが中には4分もかかるのを好む方もおられます。好みの問題でしょう。 先のことを考えると若い方々が仲間入りしてくれないと将来が心配です。 世情が厳しいことが多い中で伝統を守るのも大切ではないでしょうか。
by shoji1927
| 2012-03-14 14:03
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